柳野隆生 > PATENT THINKING > No.004
No.004 NOSKMARD式発明のススメ
解決すべき問題点をクリアにし、そのソリューションをイメージするに当たって、既成・既存のもの、固定概念を払拭し白紙状態でゼロから、イメージを湧出させる。この段階では「とらわれない」ことが大切だ。 頭の中だけでなく、実際にラフ・スケッチを描き、大きさ、形状、材質、あるいはシステム等々、具体化を進めていく。
実現に向けての次の段階はやや現実味を帯びてくる。発明ごっこではなく、ビジネスを前提としたものであれば、市場性やフィジビリティを軽視できない。それどころかクリティカルな要因である。
社会の動向、トレンドの把握も怠りなく。また、この段階から知財権サーチ、そしてできれば、知財権取得(特許権、意匠権、商標権)に向けた準備をしておくのもいいだろう。
モノあまりの時代といわれて久しい。各家庭はモノであふれかえり、小売業者は消費者の購買行動を後押しするのに頭を痛めている。最近好評を博している「下取りセール」も販売方法の一つの発明といえるだろう。
ところで、売れる製品とは?これは誰しもが解を求める質問であるが、解は各自の頭の中にしかないだろう。ただ一つ、今の市場で売れるための必要条件として挙げられるのは、技術をも含めたナレッジに基づく製品の品質、性能における信頼性と、感性に根ざしたクールさが合体していることだろう。決して十分条件ではないが少なくとも、この2つの要因をクリアしなければならないと考える。
試作品の製造し、市場での反応を試し、手ごたえを感じるのが次の段階だ。無残な反応が待っているかもしれないが、この段階では、修復がきく。むしろそのための試作品である。実際に試作品を市場に出してみると、想定外の種々の不具合、問題点、改善への提案が出てくるだろう。いうまでもなくこれらは貴重なデータだ。
市場での反応をもとに製品を評価しするとともに、市場の声を製品にフィードバックして、品質面のみならず、デザイン、使い勝手、ブランド戦略、マーケティング等に改善を重ね、製品の完成度を高める。
第一次試作品、第二次、・・・試作を進め、最終的な製品のまとめができれば、この段階で多面的に再検討を行う。とりわけ、知財権の抵触問題をなおざりにすると、ある日突然内容証明郵便が届いて、あわてて弁理士事務所へ駆け込むことになる。そうならないよう、場合によっては、Re- modeling, Re-brand, Re-designも当然考えるべきだろう。
さて、NOSKMARまでの各段階をクリアしたら、プライシング、流通、ブランド、パブリシティ、PR、知財権保護、等々、事業としての全体のデザインの最終確認をする。
一般に言われるのは、100のアイディアがあれば、そのうち製品化は10、さらに事業化にまで進めるのは1つ、1%の確率であるが、モノあまりに加えて、景気低迷の現在、1%はまだまだ楽観的数字かもしれない。しかし、発明、創意、工夫の文化の育たない企業の行く末はここで述べるまでもないことだろう。
・NO
解決すべき問題点をクリアにし、そのソリューションをイメージするに当たって、既成・既存のもの、固定概念を払拭し白紙状態でゼロから、イメージを湧出させる。この段階では「とらわれない」ことが大切だ。 頭の中だけでなく、実際にラフ・スケッチを描き、大きさ、形状、材質、あるいはシステム等々、具体化を進めていく。
・Search
実現に向けての次の段階はやや現実味を帯びてくる。発明ごっこではなく、ビジネスを前提としたものであれば、市場性やフィジビリティを軽視できない。それどころかクリティカルな要因である。
社会の動向、トレンドの把握も怠りなく。また、この段階から知財権サーチ、そしてできれば、知財権取得(特許権、意匠権、商標権)に向けた準備をしておくのもいいだろう。
・KnowledgeとKansei(感性)
モノあまりの時代といわれて久しい。各家庭はモノであふれかえり、小売業者は消費者の購買行動を後押しするのに頭を痛めている。最近好評を博している「下取りセール」も販売方法の一つの発明といえるだろう。
ところで、売れる製品とは?これは誰しもが解を求める質問であるが、解は各自の頭の中にしかないだろう。ただ一つ、今の市場で売れるための必要条件として挙げられるのは、技術をも含めたナレッジに基づく製品の品質、性能における信頼性と、感性に根ざしたクールさが合体していることだろう。決して十分条件ではないが少なくとも、この2つの要因をクリアしなければならないと考える。
・Manufacturing & Marketability
試作品の製造し、市場での反応を試し、手ごたえを感じるのが次の段階だ。無残な反応が待っているかもしれないが、この段階では、修復がきく。むしろそのための試作品である。実際に試作品を市場に出してみると、想定外の種々の不具合、問題点、改善への提案が出てくるだろう。いうまでもなくこれらは貴重なデータだ。
・Assessment
市場での反応をもとに製品を評価しするとともに、市場の声を製品にフィードバックして、品質面のみならず、デザイン、使い勝手、ブランド戦略、マーケティング等に改善を重ね、製品の完成度を高める。
・Review
第一次試作品、第二次、・・・試作を進め、最終的な製品のまとめができれば、この段階で多面的に再検討を行う。とりわけ、知財権の抵触問題をなおざりにすると、ある日突然内容証明郵便が届いて、あわてて弁理士事務所へ駆け込むことになる。そうならないよう、場合によっては、Re- modeling, Re-brand, Re-designも当然考えるべきだろう。
・Design
さて、NOSKMARまでの各段階をクリアしたら、プライシング、流通、ブランド、パブリシティ、PR、知財権保護、等々、事業としての全体のデザインの最終確認をする。
一般に言われるのは、100のアイディアがあれば、そのうち製品化は10、さらに事業化にまで進めるのは1つ、1%の確率であるが、モノあまりに加えて、景気低迷の現在、1%はまだまだ楽観的数字かもしれない。しかし、発明、創意、工夫の文化の育たない企業の行く末はここで述べるまでもないことだろう。